石の上にも−民報サロン寄稿文5/6
石の上にも
この文章が掲載される4月1日は、寫眞 岩城屋の創業日。今回はちょっと真面目に、かつ正直に振り返ってみたいと思う。
2023年、スタジオも持たず、フリーランスカメラマンとして活動を始め、あっという間に3年が過ぎた。そして、今日この日まで全てが想定通りに進み、今では夢の自営業ライフを謳歌している。と言えたらどれだけ良かっただろうか。
開業後に初めて出店したマルシェでの売上は、ほぼゼロ。独自に撮影会のイベントを開催しても定員が埋まることなかった。地元のイベントにも出店させていただき、少しずだが認知されてきたかもと感じたものの、うだつが上がらないまま1年が終わった。
2年目。このままではダメだと、自分が写真屋として本当にやりたかったことを見つめ直して、スタジオを持つことにした。「場所」という武器の力は大きく、前年に比べて撮影件数を増やすことはできた。それでも、まだまだ安定にはほど遠い。しかも、その武器を持ち続けることも決して容易なことではない。予約もなかなか入らない時期は、不安とプレッシャーで何度も押しつぶされそうになったが、そこから這いつくばってでも逃げるために、必死にもがき続けていたような印象がある。時に空回りしながらも、なんとかまた1年を乗り切った。
3年目は、必ず苦しい波が来るとわかっていたので、「攻める一年」を抱負に掲げて、常に動き続けた。その中でも、「100人撮るまで帰りません。」という撮影会は、確実に2025年のキーポイントと言えるだろう。事実として、これを機に撮影件数も、仕事量も増えた。周りの方々からも「忙しそうだね」と言われることも多くなった。それでも現実は甘くなく、そんな言葉に対する返事は毎度「いえいえ!全然ですよ!」だった。これは謙遜でもなんでもなく本音中の本音だ。前年までのような、眠れない日々やプレッシャーで体調を壊すことはほとんど無かったものの、それでもなお、余裕ができたわけではなかった。寒い冬が過ぎ、また次の一年を迎えようとしている。
このように、ここまでは決して楽な3年間ではなかった。それでも、いくら辛い日々があっても、撮影に来てくださるお客様のおかげでここまで来ることができた。応援や励ましの言葉を下さる方々のおかげで何度も立ち直れた。どんな時でも支えてくれた家族のおかげで、また明日も頑張ろうと思えた。その繰り返しのおかげで、結局は自分で始めたこの仕事を心から楽しむことできている。
そして、4年目が始まる。
「石の上にも3年」なら、今年はついに報われるのか。きっとそう上手くはいかないとは思うが、これまで以上に成長できる一年にして行きたい。
福島民報社 2026年4月1日付け 民報サロンに掲載 寄稿原文
※福島民報社にweb掲載許可の確認済み













































